新居で収納を増やしたいとき、壁に穴を開けにくい賃貸ではディアウォールやラブリコを使ったDIYが有力な選択肢になります。
どちらも2×4材などを天井と床の間に突っ張って柱のように使う道具ですが、固定方法、見た目、調整のしやすさ、棚づくりで気を付ける点には違いがあります。
新生活の早い段階で作業すると家具の配置や収納計画を整えやすい一方で、採寸ミス、天井下地の確認不足、重い物の載せすぎ、退去時の跡などを軽く考えると、せっかくのDIYが不安材料になることもあります。
この記事では、新居の賃貸DIYでディアウォールとラブリコを検討している人に向けて、どちらを選ぶべきか、設置前に何を確認するべきか、収納や間仕切りとしてどう活用すれば失敗しにくいかを、初心者にも判断しやすい形で整理します。
新居の賃貸DIYはディアウォールとラブリコをどう選ぶ

結論からいうと、やわらかい見た目で手早く柱を立てたいならディアウォール、微調整しながら固定感を確かめたいならラブリコが選びやすいです。
ただし、どちらも壁そのものに固定する家具ではなく、天井と床に突っ張る仕組みのため、設置場所の強さ、木材の長さ、載せる物の重さ、生活動線との相性で向き不向きが変わります。
公式情報では、ディアウォールはばねの力で突っ張る仕組みを特徴とし、ラブリコは調節ねじを回して固定する2×4アジャスターとして案内されています。
迷ったら用途で選ぶ
新居の賃貸DIYで最初に考えるべきことは、ディアウォールとラブリコのどちらが有名かではなく、作りたい物が何かを決めることです。
飾り棚、軽い本棚、キッチンの小物収納、玄関のフック収納のように、見た目のなじみや設置の手軽さを優先するなら、ばねで突っ張るディアウォールは初心者でも取りかかりやすい選択肢になります。
一方で、柱を立てたあとに締め具合を見ながら調整したい場合や、壁際にできるだけ寄せて棚を作りたい場合は、ねじ式で調節できるラブリコのほうが安心感を得やすい場面があります。
どちらを選んでも、重い家電、テレビ、自転車、貴重品を載せる収納には向かないため、最初は軽い雑貨や日用品を置く小さめの棚から始めるのが安全です。
固定方式の違い
ディアウォールは上パッドに内蔵されたばねの力で木材を押し上げ、天井と床の間に柱を立てる発想の商品です。
ラブリコは調節ねじを回して突っ張り具合を整えるため、設置後に締め付け感を確認しながら微調整しやすい点が特徴です。
| 項目 | ディアウォール | ラブリコ |
|---|---|---|
| 固定の考え方 | ばねで突っ張る | ねじで調整する |
| 作業感 | はめて立てる感覚 | 締めて確認する感覚 |
| 向く人 | 手早さ重視 | 微調整重視 |
この違いは優劣ではなく作業の安心感に関わるため、自分が採寸に自信を持てるか、設置後に手で締め具合を確認したいかで選ぶと失敗しにくくなります。
見た目のなじみ
新居でDIYをする場合、完成直後の便利さだけでなく、半年後も部屋になじんで見えるかが大切です。
ディアウォールは丸みのあるパーツが柱の上下を覆うため、木材の端が隠れやすく、やさしい雰囲気の棚や飾りスペースを作りたい人に向いています。
ラブリコは金具感やアジャスター感が出やすい一方で、マットブラックやブロンズなどの色を選ぶと、インダストリアル寄りの部屋や見せる収納に合わせやすくなります。
白い壁紙の新居ならホワイト系で存在感を抑え、木目家具が多い部屋ならブラウン系や塗装した木材で統一すると、後付け感が少なく見えます。
初心者の作業しやすさ
DIYに慣れていない人ほど、作業工程の少なさと失敗したときの修正しやすさを重視したほうが安心です。
ディアウォールは指定寸法に木材をカットして上下パッドをはめ、柱を垂直に立てる流れがシンプルなので、初めての棚づくりでも全体像をつかみやすいです。
ラブリコはねじで締める作業が増えますが、そのぶん柱を立てたあとに固定感を調整しやすく、少しずつ確認しながら進めたい人には扱いやすいです。
- 作業を早く終えたいならディアウォール
- 締め具合を確かめたいならラブリコ
- 採寸に不安があるなら木材カット依頼を活用
- 最初は小さな棚から始める
初心者が失敗しやすいのは商品選びよりも木材の長さと垂直確認なので、パーツを買う前にメジャー、水平器、メモを用意しておくと作業の精度が上がります。
棚の耐荷重を過信しない
ディアウォールやラブリコを使うと壁面収納を作れますが、突っ張り式の柱は建物に固定された造作棚とは違います。
ラブリコの2×4アジャスターは柱一本あたりの使用荷重が案内されていますが、実際の安定性は天井や床の状態、木材の反り、棚板の出幅、載せる物の偏りによって変わります。
ディアウォールも使用状況によって耐えられる荷重が変わるため、公式の施工例を参考にしながら、自分の設置条件で安全側に判断することが重要です。
重さに迷う物は載せない、棚板を深くしすぎない、柱を二本以上で支える、生活中に体や掃除機がぶつかる場所を避けるという考え方が、賃貸DIYの安全性を高めます。
新居なら先に配置を決める
新居に入ってすぐディアウォールやラブリコを使いたくなる場合でも、家具の配置が固まる前に大きな棚を作るのは避けたほうが無難です。
ベッド、ソファ、冷蔵庫、デスクの位置が決まる前に柱を立てると、通路が狭くなったり、コンセントを隠したり、エアコンの風を遮ったりすることがあります。
まずは一週間ほど実際の動線を確認し、毎日使う物の置き場や散らかりやすい場所を見てから、収納を増やす位置を決めると暮らしに合ったDIYになります。
特にワンルームや1Kでは数センチの棚奥行きが圧迫感につながるため、床にマスキングテープで棚の幅を仮表示してから判断すると失敗を減らせます。
原状回復を前提にする
賃貸の新居でDIYをするときは、退去時に取り外せるか、跡が残りにくいか、契約上問題がないかを設置前に確認する必要があります。
国土交通省の原状回復ガイドラインでは、原状回復は借りた当時の状態へ完全に戻す意味ではなく、借主の故意や過失などによる損耗や毀損を復旧する考え方として整理されています。
そのため、突っ張り式で穴を開けない道具でも、強く突っ張りすぎて天井材をへこませた場合や、湿気で床材を変色させた場合はトラブルになる可能性があります。
新居で安心して使うには、設置前の写真を残し、下に薄い保護材を使い、定期的に緩みや跡を確認し、退去直前ではなく早めに外して状態を見ることが大切です。
新居で失敗しない設置準備

ディアウォールやラブリコの仕上がりは、購入後の組み立てよりも、設置前の準備でほとんど決まります。
特に新居では、部屋がきれいな状態だからこそ急いで収納を作りたくなりますが、天井の強度、床の材質、木材の反り、エアコンや扉との干渉を見落とすと、やり直しの手間が増えます。
作業前に確認する項目を決めておけば、賃貸でも部屋を傷めにくく、暮らしに合った収納を無理なく作れます。
採寸は複数回行う
ディアウォールやラブリコで最も避けたい失敗は、天井高を一度だけ測って木材を切ってしまうことです。
賃貸の部屋は同じ壁面でも床や天井にわずかな差があるため、左端、中央、右端のように複数箇所を測り、設置予定の正確な位置で木材寸法を決める必要があります。
| 確認場所 | 見るポイント |
|---|---|
| 床 | 沈みや傾き |
| 天井 | 下地の強さ |
| 壁際 | 巾木やコンセント |
| 周辺 | 扉やカーテンの動き |
採寸値はスマートフォンだけで管理せず紙にも残し、商品ごとの指定寸法を公式説明で確認してから木材カットを依頼すると、短すぎる木材や突っ張り過ぎのリスクを抑えられます。
下地の弱い場所を避ける
突っ張り式のDIYでは、天井と床がしっかり力を受け止められる場所を選ぶことが重要です。
天井材が薄い場所、点検口の近く、照明器具の周辺、柔らかく沈む床の上では、十分に固定したつもりでも時間の経過で緩んだり、跡が残ったりする可能性があります。
見た目だけでは判断しにくい場合は、手で軽く押したときのたわみ、天井の継ぎ目、梁の位置、管理会社から受け取った資料を確認し、不安な場所には設置しない判断も必要です。
- 点検口の近くは避ける
- 柔らかい床は慎重に見る
- 照明周辺に力をかけない
- 梁の下を優先する
新居の賃貸DIYは部屋を便利にするためのものなので、少しでも天井が弱そうに見える場所に無理に柱を立てるより、位置を変えて安全を優先したほうが満足度は高くなります。
木材選びで仕上がりが変わる
ディアウォールやラブリコの本体が同じでも、使う木材の状態によって完成後の見た目と安定感は大きく変わります。
反りやねじれのある2×4材を選ぶと、柱を垂直に立てにくく、棚板を取り付けたときにすき間や傾きが目立ちやすくなります。
ホームセンターで選ぶ場合は、木材を目線の高さで見て曲がりを確認し、節が多すぎる部分や欠けがある部分を避けると、塗装や棚受けの取り付けもきれいに進みます。
新居のインテリアに合わせたいなら、無塗装のまま使うより、先に紙やすりで整えてワックスや水性塗料で仕上げておくと、既製家具と並べても浮きにくくなります。
賃貸DIYで守りたい安全ルール

ディアウォールやラブリコは賃貸で使いやすい便利な道具ですが、安全確認を省くと転倒や破損につながることがあります。
特に新居では収納不足を一気に解消したくなり、棚板を増やしたり、重い物をまとめて置いたりしがちです。
便利さを長く保つためには、使う前、使い始め、使い続ける期間のそれぞれで確認するポイントを決めておくことが大切です。
重い物を載せすぎない
突っ張り柱に棚板を付けると見た目以上に収納力があるように感じますが、荷重は常に控えめに考える必要があります。
本、食器、工具、家電のように密度が高い物は、見た目の量が少なくても重くなりやすく、棚板の手前に偏ると柱を倒す方向の力がかかります。
| 置きやすい物 | 避けたい物 |
|---|---|
| 軽い雑貨 | 大型家電 |
| 観葉植物小鉢 | 大量の本 |
| タオル類 | 水槽 |
| 小物ケース | 貴重品 |
棚に置く物は軽くても落下すると危険な場合があるため、寝る場所、座る場所、子どもやペットが通る場所の上には割れ物を置かないほうが安心です。
垂直確認を習慣にする
ディアウォールやラブリコは、柱が床に対して垂直に立っていることを前提に安全性を考える道具です。
わずかに斜めになった状態でも設置直後は立っているように見えますが、棚板を付けたり物を載せたりすると力のかかり方が偏り、転倒しやすくなることがあります。
作業時はスマートフォンの水平器アプリだけに頼らず、実物の水平器や直角を確認できる道具を使い、棚板を付けたあとにも再確認すると安心です。
- 柱を立てた直後に確認
- 棚板を付けた後に確認
- 物を載せた後に確認
- 数日後に緩みを確認
暮らし始めてから掃除機や家具が当たる場所では少しずつ角度が変わることもあるため、月に一度は手で軽く揺らし、異音やぐらつきがないか見ておくと安全に使い続けられます。
子どもやペットを想定する
新居で家族と暮らす場合、ディアウォールやラブリコの棚は大人だけの目線で設計しないことが大切です。
子どもは棚を階段のように見て手をかけることがあり、猫は高い場所へ上がろうとして棚板に飛び乗ることがあります。
突っ張り柱や棚板に体重をかける使い方は危険なので、登れる配置にしない、手前に足場になる家具を置かない、魅力的なおもちゃや餌を上段に置かないなどの配慮が必要です。
ペット用のキャットタワーや子ども用の遊具として使いたい場合は、突っ張り収納パーツの想定用途から外れやすいため、専用品を選ぶか、管理会社や施工の専門家に相談するほうが安全です。
部屋別に考える活用アイデア

ディアウォールやラブリコは同じ材料でも、使う部屋によって向く形が変わります。
新居では収納不足を感じる場所ほどDIYしたくなりますが、湿気、熱、油汚れ、生活動線を考えないと、使いにくい棚になりやすいです。
場所ごとの目的を先に絞ることで、必要な棚の大きさや柱の本数を抑えられ、賃貸でも圧迫感の少ないDIYになります。
リビングは見せる収納にする
リビングにディアウォールやラブリコを使うなら、収納力だけを追わず、視線に入る面を整える意識が必要です。
リモコン、ティッシュ、読みかけの本、観葉植物、写真立てなど軽い物を置く棚にすると、壁面の余白を活かしながら新居らしい清潔感を保ちやすくなります。
| 目的 | 作り方の方向 |
|---|---|
| 飾る | 浅い棚を少なめ |
| 隠す | 箱やかごを併用 |
| 区切る | 抜け感を残す |
| 作業する | デスク周辺に限定 |
大きな壁一面を棚にすると便利に見えても圧迫感が出やすいため、最初は幅を絞り、必要なら後から棚板を足す形にしたほうが暮らしに合わせやすいです。
キッチンは汚れ対策を優先する
キッチンで突っ張り棚を作る場合は、調味料や調理器具をすぐ取れる便利さより、油汚れと湿気への対策を先に考える必要があります。
コンロの近くに木材を置くと油はねや熱の影響を受けやすく、シンク周辺では水分による変色やカビの原因になることがあります。
設置するなら、火元から離れた壁面に軽いスパイスラックやペーパー類の収納を作り、木材には汚れを拭き取りやすい塗装をしておくと手入れが楽になります。
- 火元の近くを避ける
- 水はねを避ける
- 軽い物だけ置く
- 掃除しやすくする
キッチンは毎日使う場所なので、棚板を増やしすぎるより、よく使う物だけを手の届く範囲にまとめるほうが作業効率も安全性も高くなります。
玄関は薄型収納にする
玄関でディアウォールやラブリコを使うなら、奥行きをできるだけ抑えた薄型収納が向いています。
鍵、マスク、折りたたみ傘、帽子、エコバッグのような外出前後に使う軽い物をまとめると、床に物を置かずに済み、新居の入口をきれいに保ちやすくなります。
一方で、靴を大量に載せる棚や重いアウトドア用品の収納にすると、湿気やにおい、荷重の偏りが気になりやすくなります。
玄関は来客の目に入りやすいため、フックの数を増やしすぎず、色を壁や建具に合わせると、賃貸でも造り付け収納のようにすっきり見せられます。
新居の賃貸DIYは小さく試すと続けやすい
新居の賃貸DIYでディアウォールとラブリコを選ぶときは、商品名だけで決めず、用途、設置場所、見た目、調整のしやすさ、安全確認のしやすさを合わせて考えることが大切です。
手早くやわらかい印象で飾り棚を作りたいならディアウォール、ねじで微調整しながら固定感を確かめたいならラブリコという考え方を軸にすると、最初の判断がしやすくなります。
ただし、どちらも賃貸で万能に使える道具ではなく、天井や床の強さ、木材の長さ、棚板の奥行き、載せる物の重さを誤ると、転倒や跡残りの原因になります。
まずは軽い物を置く小さな棚から試し、数日使ってぐらつきや動線への影響を見てから拡張すれば、新生活に合った収納を安全に育てていけます。



